CT Firstで守る地域医療最新テクノロジーとDual Energy が診療に与えるインパクト

2018-05-17

社会医療法人盛全会 岡山西大寺病院は2016 年5 月の新病院開院に伴い、Single Source CT のフラッグシップモデルであるSOMATOM Definition Edge(128スライス)および、SOMATOM Perspective(64スライス)を導入されました。装置選定に至る経緯とDual Energyイメージングの有用性と可能性についてお話をうかがいました。

小林 直哉 理事長

Q. 今後の展望についてお聞かせください。

「当院の救急医療では、CTを利用した侵襲性の少ない検査でスクリーニングを行っています。今後は、導入したCT装置の救急医療における有用性を確立して、高齢の患者さんに対してもCTでスクリーニングを行い、より撮影時間を短くして負担のない検査を実施することで、地域に貢献していきたいと考えています。そのためには、低被ばく線量でも画質に妥協のないSOMATOM Definition Edgeのような装置が必要不可欠だと思っています。」(小林 理事長)

花川 志郎 院長

Q. 特に有用性が高いと思われる機能があれば教えてください。

「整形領域においてiMAR*が非常に有効であると感じています。椎体の後方固定におけるスクリューからのアーチファクトで、スクリューのゆるみがわからなくなってしまうことがありますが、iMARによって術後の評価が容易になりました。昨今、股関節の人工関節置換術後において人工関節の周囲骨折が問題視されていますが、iMARを使用することで金属アーチファクトが低減できますので、その評価を行う際にも非常に役立ちます。」(花川 院長)
* iterative Metal Artifact Reduction:金属アーチファクト低減ソフトウェア

岡邉 忠弘 技師長

Q. 特に有用性が高いと思われる機能があれば教えてください。

「浮腫が疑われる場合はMRIも実施しますが、すべての患者さんを撮影できるわけではありません。そういった場合に、ルーチンのCTプロトコルをDual Energyプロトコルに置き換えることでMRIと同様の結果を得ることができます。Dual Energyでの撮影は、ルーチンプロトコルと同じ線量で検査が可能で、通常のCT画像も同時に描出できますので、骨折と、骨髄浮腫を1回の撮影データから描出することができます。撮影時間も短く、非常に侵襲度の低い検査であると言えます。」(岡邉 技師長)

【インタビュー内容】

  • 新たな装置を導入することになった背景についてお聞かせください。
  • SOMATOM Definition Edgeを選ばれた理由をお聞かせください。
  • 装置導入後の使用状況についてお聞かせください。
  • 新しい装置の操作性についてご感想をお聞かせください。

など

<Siemens Future Vol.34 P24-27抜粋/ 2017年11月1日取材>