JASTRO 2018 in 京都 レポート

2018-12-03

2018年10月11日~13日にかけて、日本放射線腫瘍学会 第31回学術大会(JASTRO 2018)が国立京都国際会館で開催されました。Siemens Healthineersは、10月12日にランチョンセミナーを共催し、機器展示会場では3T MRIシステム「MAGNETOM Vida」のイメージをブースの中心に展示し、最新のソリューションをご紹介しました。

ランチョンセミナーレポート

演者にDr. John Simpson(Department of Radiation Oncology, Calvary Master Newcastle)、座長に内田 伸恵 先生(鳥取大学医学部 病態解析医学講座 画像診断治療学分野 教授)をお招きし、「Advances in MRI in radiotherapy practice」をテーマに放射線治療分野におけるMRIの進歩についてご講演いただきました。
ご講演の中で、現在放射線治療計画におけるトピックの1つである「MR Only treatment planning」に関して、Siemens HealthineersのMRI装置を使用したMR画像をもとに線量計算用に生成される「Synthetic CT」の原理および精度検証について、Phantom StudyやClinical Studyをあげてご紹介いただきました。

併せて、MRIを放射線治療計画に使用する際に考慮すべきポイントの一つとして上げられる画像歪み対策として、Siemens Healthineersが提供する拡散強調画像(DWI)アプリケーションであるRESOLVEの有用性を示していただきました。CT画像を用いた治療計画と比較しても、Synthetic CTを用いた治療計画時において高い線量計算精度を実現していることもご紹介いただきました。
また今後は治療効果予測やAdaptive Therapyにおける治療効果のモニタリングを目的とした定量化 MRIのニーズが高まってくることも述べられ、組織情報(分類/性状)の定量化を行うことができるMR Fingerprintingの活用が期待されることなどもご紹介いただきました。

ブースインタビュー

今回はSiemens Healthineersブースにお越しいただきました先生方に、「高精度放射線治療における、MRIの有効性」に関するブースインタビューを実施させていただき、ご意見・ご感想を頂戴いたしました。
ご対応いただきました先生方には、この場をお借りしまして御礼申し上げます。

末藤 大明 診療部長、戸山 真吾 医学博士
“ 高精度放射線治療においてMRIは普及しなくてはいけないと思います。根治を目指すためにはMRIやCTをはじめ、できるだけ多くのモダリティをフュージョンし、より厳密な治療が求められる時代がきています ” 左より、九州国際重粒子線がん治療センター 末藤 大明 診療部長、戸山 真吾 医学博士

<その他のご意見>

  • 2~30年前は、放射線治療計画にCTを使うことが贅沢だと言われていましたが、それが今では当たり前になっています。そう考えるとMRIは効果判定にも有効ですし、治療計画にも当たり前のように組み込んでいく時代もそう遠くないのではないでしょうか。
  • 当センターでは患者さんの8~9割はMRIを撮っています。前立腺、肝臓、頭頸部、骨軟部、子宮がんの一部など、おそらく膵臓、肺以外はほぼ全ての部位を撮像しています。
  • 現在は局所照射の時代になってきているので、今後はより局在にあわせて線量を調整するという方向に進んでいくと思います。そのためには、治療計画CTとMR画像を使って解剖学的にフュージョンさせることがますます必要になりますね。
中村 和正 教授
“ 日本は欧米諸国と比べて1施設あたりの放射線装置が少ないため、治療専用のMRIを導入することはとても難しい状況であり、どうしても診断と兼用になってしまいます。将来的にはMRIベースで治療計画をできるようになると良いですね。もし可能になれば治療計画用CTとMRIを2重で撮影することもないですし、リアルタイム性のある画像も得られます。今後に非常に期待しています ” 浜松医科大学医学部附属病院 放射線腫瘍学講座 中村 和正 教授

このページをシェアする

関連記事