糖尿病患者のアルブミン尿測定

尿中アルブミンが出ている糖尿病患者さんはどれくらいいらっしゃいますか?

糖尿病患者のアルブミン尿測定
 
「尿中アルブミン測定啓発リーフレット」ダウンロード

「尿中アルブミン定量検査を受けた糖尿病患者さんの 34.2% がアルブミン尿陽性」という驚きのデータ*1 があります。
*1 平成26年度奈良県糖尿病診療実態調査報告書(概要)
岡田定規他.奈良県における糖尿病患者の腎障害の実態~2014年奈良県糖尿病診療実態調査の結果から~糖尿病60(5):279~287,2017

陽性の患者さんの多さにびっくりされた経験はありませんか?

アルブミン尿の測定は糖尿病性腎症の早期診断に有用です。早期(糖尿病性腎症の第2期:早期腎症期)に発見し、治療開始することで重症化を予防することができます。定期的なアルブミン検査により、患者さんの治療に対する意識が上がり定期的な通院につながります。

アルブミン尿の測定は尿試験紙で簡便に!
尿検査試験紙「ミクロアルブ・クレアチニンテスト」と小型尿分析装置「クリニテック ステータス プラス」を使えば、アルブミン/クレアチニン比がその場で結果がわかります。

イラストでよくわかる!アルブミン尿の測定は糖尿病性腎症の早期診断に有用です


糖尿病性腎症病期分類(改訂)注1

病期尿アルブミン値(mg/gCr)
あるいは尿蛋白値(g/gCr)
GFR(eGFR)
(ml/分/1.73m2
第1期(腎症前期)正常アルブミン尿(30未満)30以上 注2
第2期(早期腎症期)微量アルブミン尿(30~299)注330以上
第3期(顕性腎症期)顕性アルブミン尿(300以上)
あるいは持続性蛋白尿(0.5以上)
30以上 注4
第4期(腎不全期)問わない 注530未満
第5期(透析療法期)透析療法注 

 

  • 注1: 糖尿病性腎症は必ずしも第1期から順次第5期まで進行するものではない。本分類は、厚労省研究班の成績に基づき予後(腎、心血管、総死亡)を勘案した分類である
    (URL: http://mhlw-grants.niph.go.jp/, Wada T, Haneda M, Furuichi K, Babazono T, Yokoyama H, Iseki K, Araki SI, Ninomiya T, Hara S, Suzuki Y, Iwano M, Kusano E, Moriya T, Satoh H, Nakamura H, Shimizu M, Toyama T, Hara A, Makino H; The Research Group of Diabetic Nephropathy, Ministry of Health, Labour, and Welfare of Japan. Clinical impact of albuminuria and glomerular filtration rate on renal and cardiovascular events, and all-cause mortality in Japanese patients with type 2 diabetes. Clin Exp Nephrol. 2013 Oct 17. [Epub ahead of print])
  • 注2:GFR 60 ml / 分/1.73m2未満の症例はCKDに該当し、糖尿病性腎症以外の原因が存在し得るため、他の腎臓病との鑑別診断が必要である。
  • 注3:微量アルブミン尿を認めた症例では、糖尿病性腎症早期診断基準に従って鑑別診断を行った上で、早期腎症と診断する。
  • 注4:顕性アルブミン尿の症例では、GFR 60 ml / 分 / 1.73m2 未満からGFRの低下に伴い腎イベント(eGFR の半減、透析導入)が増加するため注意が必要である。
  • 注5:GFR 30 ml / 分 / 1.73m2 未満の症例は、尿アルブミン値あるいは尿蛋白値に拘わらず、腎不全期に分類される。しかし、特に正常アルブミン尿・微量アルブミン尿の場合は、糖尿病性腎症以外の腎臓病との鑑別診断が必要である。

【重要な注意事項】
本表は糖尿病性腎症の病期分類であり、薬剤使用の目安を示した表ではない。
糖尿病治療薬を含む薬剤特に腎排泄性薬剤の使用に当たっては、GFR 等を勘案し、各薬剤の添付文書に従った使用が必要である。(2013年12月糖尿病性腎症合同委員会)